今回は、試験開始して序盤(最初の90分くらい)はどうしていたかを紹介します。最初の90分くらいまでは、1級と2級で同じくらいの時間間隔になると思いますので参考にしていただければと思います。
試験開始直後(簡単な流れ)
試験官からの『試験を始めてください』と合図があったら、まずは問題文に目を通します。問題文の前半は例年ほとんど同じですが、筆者の場合は流し読み程度で一応目を通します。(万が一指示が違っていて減点になるのを防ぐため。JISの制定年・改定や表面性状等の指示を特に確認)
問題文の後半に『課題図の説明』『抜き出す部品の指示事項』が記載されています。『課題図の説明』はどこに何の部品が使われているかが書かれておりますが基本的に読み飛ばし、課題図を確認しわからない部品がある場合に確認していました。読み飛ばすのは実務の慣れもあるかもしれません。
そして『抜き出す部品の指示事項』を読みながら課題図にわかりやすく反映していきます。課題図に反映することで、『問題文を見返す』という無駄な作業を極力減らします。
※『抜き出す部品の指示事項』には、ねじ穴や下穴のサイズ、幾何公差の指示等が記載されています。
- 問題前半に記載の、JIS規格、普通公差、普通幾何公差等を変わりないか一応確認
- 課題図の説明は飛ばす。課題図みてて困ったら見返す程度。
- 尺度は記憶(もしくはメモ)して、図面配置(主投影図や側面図等)は課題図に反映
- 指定の重要寸法や幾何公差、ねじサイズ等も記入
- そのあと、課題図を定規で採寸していく
下記みたいな感じです。字が汚いですけど、自分が読むだけですので大丈夫です!!
指定部品採寸
問題文を課題図に反映でいたら、いよいよ指定された部品を採寸していきます。
まずは指定された部品を確認し外形部分だけを蛍光ペンでざっくりとマーキングします。そのあとはひたすら寸法を定規(スケール)で採寸していきます。
部品尺度について、1級についてはほとんどの場合『1:2』になります。2級では『1:1』が多いですが、ときおり『1:2』もでております。『1:2』に対応した定規を使用してもよいですが、通常の『1:1』定規でも問題ありません。採寸結果が半分になるだけですので、間違えないようにそのまま突っ走ります!(CAD上の尺度設定を忘れずに!)
何回か受験して思ったのは、効率よく採寸していかないと重複寸法になるので無駄な寸法(採寸)は省きたいところ。また図面を描くように寸法線を引いたりしていると時間がかかるので、筆者の場合は、採寸する基準を決めて、「どの線が何mm」「どこからどこまでが何mm」とわかる程度にしております。あったとしても寸法補助線程度。
部品の加工端面や中心線を基準として、実際に図面を描く感じに採寸していくとよいです!
図枠記入
ある程度採寸が完了したら、次に図枠を記載していきます。
図枠については、
- 用紙サイズは問題文に記載ありのでそのまま記入。
- オフセットで余白部分(20mm)を設定
- 中心マークを5mm内側に記載するため、5mm分オフセット
- 中心線(水平、垂直)を記入
- 一番内側の線をトリム、5mmのオフセット線を削除
下記左が4番まで。あとはトリムで消すだけですね!表題欄は下記右になります。投影図記号も自作になります。3分くらいで作成完了したいですね。
ちなみに、『じゅけんばんごう』は『受検番号』と『験』ではないのでご注意ください。
指定部品の製図
図枠を描き終わったあとは、採寸したとおりに部品を描くだけです。
- 指定された配置に中心線をおおよそで記入
- 正面図の外形から記入
- ある程度書いたら、側面図は平面図へ
まずは、一番メインとなる正面図を描いていきます。しかし細かく描いていくと時間がかかったりするので、ある程度描いたら、側面図、平面図等を描いていくとよいと思います。
正直、正面図からでなくても自身で描きやすいなと思えるところからまずは描いてみましょう!
正面図、側面図、平面図等ある程度かけてくると、課題図から読み取れない箇所も描けるようになったりします。左右がほぼ対象形状(ミラー)や同一部品(コピー)が複数個などもあるので、時間短縮が望めます。
最初の90分で図形が4割くらいまで描けると速いと思います。
最後に
試験の序盤の流れは以上になります。筆者も上記のように記載はしていますが、慣れるまで苦労しました。何回も練習して流れや自分なりのやり方をつかんでみてください!
試験開始後については下記も一緒に読んでもらえると幸いです。